2024年5月2日地域連携?研究栄養学科

発酵微生物学研究室(栄養学科)が倉敷綿花から採取した酵母で醸造するクラフトビールを開発しました

CMD体育_cmd体育平台@保健福祉学部栄養学科の発酵微生物学研究室と champ de coton KURASHIKI(シャン デ コトン 倉敷)が、吉備土手下麦酒醸造所と協力し、倉敷綿花から採取した野生酵母(倉敷綿花酵母)を活用したクラフトビール「Kurashiki Coton(クラシキ コトン)」を開発しました。

 

倉敷市の平野部一帯は江戸時代の干拓によって海から陸地となり、塩分の残る干拓地で栽培が始まった綿やイ草が「繊維のまち倉敷」を発展させるきっかけとなりました。平成29 年には、この繊維産業発展のストーリーが『一輪の綿花から始まる倉敷物語?和と洋が織りなす繊維のまち?』として日本遺産に認定されています。しかしながら、現在の倉敷では、綿やイ草の栽培はほぼ完全に衰退してしまいました。

発酵微生物学研究室の浅埜真穂さん(2024年3月卒業生)と田中晃一教授は、倉敷に綿花畑を復活させ、倉敷綿花 100%の子ども服を開発するプロジェクトに取り組む champ de coton KURASHIKI の楠戸俊宣氏と協働して、倉敷で栽培された綿から新たな野生酵母の分離に成功しました。この「倉敷綿花酵母 113」は、食べても安全な種類の酵母(Saccharomyces cerevisiae)であり、強い発酵能力と華やかな香りを生み出す特徴を持っていました。そこで、倉敷綿花や倉敷の日本遺産ストーリーの認知度の向上に寄与することを目的として、吉備土手下麦酒醸造所(岡山市)の協力のもと、倉敷綿花酵母 113 を活用したクラフトビール「Kurashiki Coton(クラシキ コトン)」を開発しました。

綿のサンプルを採取する様子

綿のサンプルを採取する様子


Kurashiki Coton

Kurashiki Coton

倉敷綿花酵母 113 が生み出すバナナのようなフルーティーな香りを活かすため、小麦麦芽を 50%以上使用する「ヴァイツェン(Weizen;ドイツ伝統の白ビール)」スタイルで醸造しており、白く濁った色味ときめ細かな泡立ちが特徴です。アルコール度数は低め(約 3.5%)で、ほんのりした甘味と苦みをほとんど感じないスッキリとした味わいのため、ビールを飲み慣れていない方でも楽しめる商品となっています。
また、ラベルはCMD体育_cmd体育平台@大学院デザイン学研究科造形デザイン学専攻の小河原佳織さん(2024年3月修了生)がデザインし、干拓される前の海をイメージしたブルーの背景に綿花のイラストをあしらっています。
この商品は5月4日(土)?5 日(日)に倉敷アイビースクエア(倉敷市)で開催される「GOLDEN BEER FESTA」と、5月24日(金)?25日(土)?26日(日)に下石井公園(岡山市)で開催される「おかやまハワ恋ビアフェスタ2024」において販売される他、5月末より瓶ビールが吉備土手下麦酒醸造所や倉敷ビバリーテニスクラブ(倉敷市大島369)などで販売される予定です。

商品名:Kurashiki Coton(クラシキ コトン)
スタイル:ヴァイツェン
品目:発泡酒

以下瓶ビールに関して
内容量:330 mL
価格:700 円(税抜)